2012/05/20 - 出力テンプレートのダウンロードURLにミスがありました。申し訳ございませんでした。
2012/01/18 - 最終更新


 Xperia向けに動画変換/エンコードします。今回はペガシス社製 TMPGEnc 4.0 Xpress を使用します。体験版で試用できます。

 今回は TMPGEnc 4.0 Xpress の使用方法がメインというわけではありませんので、エンコード設定のみ説明します。 とりあえずベースとなる "出力テンプレート" を用意しております。 出力テンプレートは "マイドキュメント/TMPGEnc 4.0 XPress/Template/Export" のディレクトリに保存すると使えます。

 Xperiaで再生できる動画は、H.264やWindowsMediaVideoなどですが今回はH.264/AVCの動画を作成します。 H.264は映像を圧縮コーデックの一つで、Blu-Rayやワンセグ放送などに使われており、他のコーデックよりファイルサイズを小さくすることができます。 結論再生できるエンコード設定は以下の通りです。

コンテナ: MP4
映像部:
 H.264/AVC High@3.1(MAX.)
 (MAX.)854x480ピクセル
 (MAX.)30fps (公式Q&Aから)
 (MAX.)2Mpbs (公式Q&Aから)
音声部:
 MPEG4 AAC-LC
 48000Hz
 ステレオ


 これから先は、実際の設定画面を交え説明を加えていきます。


01
 画面左から「MPEG-4 ファイル出力」をクリックし、画面右のストリーム種別で「MPEG-4 AVC 形式」を選択する。


アニメ向け設定

02
  1. 出力コンテナの種類
    • 「iPod ビデオ」を選択すると、コンテナがMP4v2になります。
  2. 出力ストリームの種類
    • 「映像と音声」を選択。特にコメントなし。
  3. プロファイルとレベル
    • (MAX.)High@3.1です。特に変更する必要はないと思います。
  4. サイズ
    • 最大サイズは854x480ピクセルですが、 TMPGEnc 4.0 Xpress の仕様で4の倍数でなければならないため 852x480 または無難な(8の倍数) 848x480 を指定します。 16:9より横が短くなりますので、あらかじめフィルターでサイズを調整しておきましょう。また、4:3の映像は 640x480 を指定します。 704x396 や 320x240 の映像も正しく再生することができました。
  5. アスペクト比率
    • ピクセルアスペクト比はXperiaで無視されるようです。 「ピクセルアスペクト比 1:1」を選択し、映像のサイズで比率を調整してください。
  6. フレームレート
    • 公式には30fps以下とあります。 映像ソースによって変更してください。
  7. レート調整モード
    • アニメには「1パス 固定量子化」、実写には「2パス 可変ビットレート」を選択すると良いでしょう。 実写向け設定は後ほど説明します。
  8. その他
    • 特に変更の必要なし。



03
  1. GOP 長
    • アニメなら240-300フレーム(10秒程)、実写なら60フレーム(2秒程)で良いでしょう。
  2. B フレーム数
    • 特に変更の必要なし。※画質に影響を及ぼします。
  3. 参照フレーム数
    • 特に変更の必要なし。 ※プロファイル/レベルに準拠する範囲内で調整してください。 また、2以上を選択すると再生時コマ落ちする可能性があります。
  4. 量子化係数
    • 画質・ファイルサイズの調整します。 小さな値を指定すると、画質は向上し、ファイルサイズが増加します。 大きな値を指定すると、画質は低下し、ファイルサイズが減少します。 ※てっとり早くファイルサイズを小さくしたいのでしたら、IPBとも+4くらいしてみてはどうでしょうか。
  5. エントロピー符号化モード
    • 「CABAC」を選択。変更の必要はありません。
  6. サブピクセル動き検索モード
    • 「1/4 ピクセル単位」を選択。特に変更の必要はありません。



04
  1. サンプリング周波数
    • ソースによって変更してください。
  2. チャンネルモード
    • 本体のスピーカーのみで聞くのであればモノラル、 イヤホンなど外部出力を想定しているのであればステレオを選択してみては。
  3. ビットレート
    • 本体のスピーカーのみで聞くのであれば 48Kbps(モノラル)、 イヤホンなど外部出力を想定しているのであれば128Kbps(ステレオ)以上を選択してみては。
  4. MPEG バージョン
    • 「MPEG-4」を選択。 ※最新バージョンでは他の選択肢はありません。
  5. オブジェクトタイプ
    • 「Low Complexity」を選択。「Main」は非対応です。
  6. 出力フォーマット
    • 「Raw」を選択。変更の必要はありません。



06
 出来上がった動画ファイルは、microSDのvideoディレクトリに保存すると視聴できるようになるはずです。


実写向け設定の続き

05
  1. レート調整モード
    • 実写は「2パス 可変ビットレート」を選択します。 2パスはエンコードに時間がかかります、短時間でエンコードを行いたい場合は1パスを選択してください。固定量子化で行いたい場合は、"映像設定(2)" "量子化係数" を前述の値よりもかなり大きい値を指定する(実写ではファイルサイズが大きくなりがち)。
  2. 平均ビットレート
    • 値を大きくすると、画質が向上し、ファイルサイズが増加します。 値を小さくすると、画質が低下し、ファイルサイズが減少します。 ※公式には(Max.)2Mbpsとあるので、2000以下を指定した方が良いでしょう。
  3. 最大ビットレート
    • ソースによって調整すべきでしょうが、平均ビットレートの2倍程度で良いのでは。 ※公式には(Max.)2Mbpsとあるので、2000以下を指定した方が良いでしょう。




■ペガシス
http://www.pegasys-inc.com/

■TMPGEnc 4.0 XPress
http://tmpgenc.pegasys-inc.com/ja/product/te4xp.html



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