目次

第1回「環境設定編」
第2回「CMカット編集編」
第3回「フィルター構成編 その1 ~1080iから1080p~」
第4回「フィルター構成編 その2 ~1080iから720p~」
第5回「フィルター構成編 その3 ~1080iから480p~」
第6回「出力設定 エンコード(操作解説のみ)」
第7回「出力設定 その1 ~PC向けのx264設定~」
第8回「出力設定 その2 ~Galaxy S II SC-02C向けのx264設定~」
第9回「出力設定 その3 ~Xperia SO-01B向けのx264設定~」
第10回「出力設定 CUDAエンコード(概要のみ)」
第11回「出力設定 その4 ~PC向けのCUDAエンコーダ設定~」
第12回「出力設定 その5 ~Galaxy S II SC-02C向けのCUDAエンコーダ設定~」
第13回「出力設定 SpursEngine(概要のみ)」
第14回「出力設定 その6 ~PC向けのSpursEngineエンコーダ設定~」
第15回「出力設定 その7 ~Galaxy S II SC-02C向けのSpursEngineエンコーダ設定~」
第16回「ショートカットキー ~Logicool G15 Gaming Keyboard~」
第17回「SSD投資効果」
第18回「字幕フィルター」



はじめに

 ペガシスのビデオエンコードソリューション"TMPGEnc Video Mastering Works 5"。前バージョンの"TMPGEnc 4.0 Xpress"から大幅な改良、機能追加が行わた。TS解析読み込み、x264エンコーダ採用、フィルターの追加・改善など。

 テレビ番組を録画したTSファイルをエンコードしている人も多いはずだ。ここでは、自分用の覚書きを兼ねて、環境設定から、フィルター構成、エンコード設定、ちょっとしたネタを紹介、解説したいと思う。


使用パソコン

 とりあえずTMPGEnc Video Mastering Works 5をインストールしているパソコンのハードウェア仕様やOSを記載しておく。以後特に記載のない場合はハードウェアやOSの変更は行なっていないものとする。
  • M/B : Intel D5400XS
  • CPU : Intel Xeon E5430@2.66GHz(2CPUs/8Cores/8Threads)
  • Cooler : ZALMAN CNPS9700 LED (x2)
  • RAM : CENTURY MICRO CK2GX2-D2FE800L82 (x2)
  • Strage : 1SSD + 4HDDs
    • (システム)Intel X25-M SSDSA2MH080G2K5
    • (保存用)WESTERN DIGITAL WD10EADS
    • (作業用)WESTERN DIGITAL WD1001FALS (x3)
  • VGA : ASUS ENGTS450 DirectCU OC
  • Sound : CREATIVE Sound Blaster X-Fi Elite Pro SB-XFI-ELR
  • Capture : アースソフト PV4
  • H/W Encoder : LEADTEK WinFast PxVC1100
  • PSU : Abee AS Power Extremer E-1200EA
  • Case : COOLER MASTER COSMOS RC-1000-KSN1-GP
  • Monitor : NANAO EIZO FlexScan HD2441W-BK
  • Headphone : audio-technica ATH-A900
  • Logitech G15 (En)
  • Mouse : Logicool MX518
  • OS : Microsoft Windows 7 Professional x64 SP1



第1回「環境設定編」

 TMPGEnc Video Mastering Works 5をインストールしたら、まずやっていただきたいのが環境設定です。
 エンコードにかかる時間および画質を左右する重要な設定ですので、初期設定から自分の環境に適した変更を行なってほしい。是非ここは変更したいという項目のみ紹介します。特に、記述がない項目は変更の必要がないか、ご自分の環境に合わせてください。


クリップ編集設定
環境設定-クリップ編集設定
 ユーザー設定1/2/3と3つありますが、いずれかを"15秒間隔"に設定します。これは、TVCMが15秒単位であるためで、TVCMカット操作を容易にするためです。ここでは、ユーザー設定2を"15秒間隔"に設定しました。


プレビュー移動量
環境設定-プレビュー移動量
 PageUp/PageDownを15秒移動に変更しておくと、カット編集時に15秒移動できCMカットが容易になります。


CPU/GPU設定
環境設定-CPUGPU設定
 すべてにチェックを入れてください。エンコード、フィルタリングの速度に影響を及ぼします。グレーアウトでチェックできないものは、CPUが非対応なものですので、そのままで結構です。
 "物理 CPU 数" "CPU コア数" "論理 CPU 数"は、正しいかどうか確認する程度で。以下に参考例を示す。"CPU名","物理 CPU 数","CPU コア数","論理 CPU 数"の順です。
 Intel Core 2 Duo:1,2,2
 Intel Core 2 Quad:1,4,4
 Core i5 2500:1,4,4
 Core i7 2600:1,4,8
 Core i7 3960X:1,6,12
■"物理 CPU 数"が1と表示される。
 ●CPUが一基しかない。
 ●非対応OSである。上位OSでないと2CPU以上非対応。
■"CPU コア数"が少ない。
 ●BIOSで動作コア数を変更する。
■"論理 CPU 数"が少ない。
 ●BIOSで"Hyper-Threading"が無効になっている。


マルチスレッドの設定
環境設定-マルチスレッドの設定
 すべてチェック。先読みのキャッシュは有効にすることで高速化できるが、大きな値を指定しても効果が薄い場合もあり、搭載メモリーが少ないとメモリー不足に陥る可能性もあるため、ほどほどの値を設定してください。


NVIDIA CUDA の設定
環境設定-NVIDIA_CUDA_の設定
 CUDAコアを利用してフィルタリングを行います。ただし、フィルタリングにCUDAが使用されるのは、CPUよりもCUDAの方が高速だと判断された場合のみで、ユーザーが自由にON/OFFできるわけではない。
 CUDAを使用する際の条件や、"デスクトップの解像度を変更しない" など使用中の制限があるので注意が必要です。
 使用するにはNVIDIA製のGPUを搭載したビデオカードまたはマザーボードが必要で、ドライバのバージョンも条件になっているので、最新のドライバをインストールしておくように。対応GPUは、GeForce8000シリーズの一部、9000シリーズ以降。詳しくはペガシスのホームページを確認してほしい。


MPEG 設定
環境設定-MPEG_設定
 メモリー不足でエンコードが中断される場合は "動き検索で使用するメモリ量を減らす" にチェックを入れる。
 "エンコーダのキャッシュ設定" はハードディスクの空き領域に余裕をもって設定してください。


MPEG デコーダー設定
環境設定-MPEG_デコーダー設定
 "標準デコーダー" はCPUでデコードするということです。高速なCPUを搭載しているのであれば、効果は薄いので、特に問題がなければ "標準デコーダー" のままにしておきます。


MPEG エンコーダー設定
環境設定-MPEG_エンコーダー設定
 x264 エンコーダーでVBRを指定したときのパス数を指定します。"2 パス" 画質は向上しますが、エンコードに時間がかかります。


 設定を終えたら "OK" をクリックし、一旦アプリケーションを終了します。この時バッチエンコーダーを起動していれば、そちらも終了してください。でないと、設定が反映されません。


 これで第1回「環境設定編」は終わりですが、あくまで覚書きですので、設定は自分の環境に合わせて変更してください。また、何か問題が起きても当方は一切責任を負いませんので、自己責任でお願いします。
 それでは、次回。



(2012/02/06 - 誤字脱字の修正。)
(2012/01/20 - 目次を追加)
(2012/01/18 - 一様作業しているパソコンのスペックを記載。)
(2012/01/17 - 誤字脱字の修正。)
(2012/01/08 - 初版)



■ペガシス
http://www.pegasys-inc.com/ja/

■TMPGEnc Video Mastering Works 5
http://tmpgenc.pegasys-inc.com/ja/product/tvmw5.html